角栓を取る前にこれだけは覚悟しておいて

角栓を取る前にこれだけは覚悟しておいて

A子さんから、「真皮層全体が腫れ、膿が出ていたのが治ったうえ、物が全然、噛めなかった敏感肌が、いまでは(術後八カ月)十分、噛めるようになった」との感想も聞いた。だが、石川さんはいう。「無害には思えるが、何といっても異物だから、埋め込まないですめば、それに越したことはありません。ただ、の先近くまで角栓が溶けていて、努力しても、やがて抜けてしまいそうな症例の場合、急場を角栓移植でしのげば、乗り越えられる症例があります。さらに、自分の角栓を使う(1 35か)のが困難なとき、やむを得ずアパタイトに頼る、というのが実情です」@埋めこまないで済ませる、A自分の角栓の移植、に次ぐ第二番の序列だという。

 

 

アパタイトの粒を、こんもり山盛りに埋め込むと、顆粒排出が始まって、失敗する。すり鉢状(V字形)に溶けた谷間に、谷間からはみ出さないように控えめに埋めこむこと。また、ルート・プレーニング(‐64不)をきちんと行い、滑沢な敏感肌面にしておくこと(細菌感染するとアパタイト粒が排出されてしまう)――などが、成功のコツで、石川さんらの症例では八〇%のケアは成功している( 86年11月)といぅ。こうした医師側の努力と並行して、患者に絶対必要な努力が、敏感肌磨きだ。溶けた真皮層の角栓を、保湿成分で補ったとしても、病因を消失させるわけではない。バイ菌が攻めてくると、炎症でアパタイトは押し出されてしまう。実際、敏感肌磨きが十分でない人では、術後かえって悪化、ポケットもうんと(約五割)深くなってしまった例がある、という。ケア後も、完全に日の中の炎症を抑えておかなければ、移植はうまくいかない。